在宅医療現場の歯科衛生士

現在、歯科衛生士を目指して勉強中という人は多いと思います。しかし、歯科医院以外で働いている歯科衛生士を見かけたことがないという人も少なからずいると思います。高齢者の在宅医療で活躍しているといっても、具体的にどのようなことをしているのかは、なかなか想像しづらいかもしれません。

高齢者の在宅医療は、歯科医院等での業務内容とは少し異なり、最終的な目標も違っています。高齢者向けの医療サービスで重要なのは「生活の質)」です。これは身体的、精神的、あるいは社会的に完全な状態を求める医療とは別物。さまざまな障害がある高齢者にとっての「健康」とは、「日常生活が快適に営める」ことを意味するからです。

したがって、高齢者の在宅医療の現場で働く歯科衛生士は、高齢者が口のなかを快適にして、食べ物を食べられるようにし、口から栄養を摂取できる状態にする役割を担います。

実際、経管栄養をやめて口で食事をとるようになった高齢者が、少しずつ回復に向かっていったというエピソードもあります。

口から食べるためには、口の中を良い状態に保つことが第一歩です。そのため、在宅医療において歯科衛生士は、まず口のなかをきれいにすることを行います。